何か特別なことが起こりそう、素直にわくわくする、一年の始まりのピュアな気持ちを、クラフツマンシップの魂が宿るバッグに託して。俳優・今田美桜さんの着こなしとともに、2025年の幕開けです。
brand #01
GUCCI
[グッチ]一年をともに歩む名パートナー「グッチB」
1950年代のアーカイブデザインから着想したショルダーバッグ。オリジナルGG キャンバスで仕立て、ボディラインに沿うように設計されたやわらかなフォルムに、ミッドセンチュリーな機能美を感じる。充実のサイズ感も相棒にふさわしい。
バッグ¥627,000[W49×H46×D4cm]、レザージャケット¥1,089,000、シルクカーディガン¥291,500、シルクスカート¥429,000、シューズ¥163,900(すべてグッチ/グッチ クライアントサービス)
brand #02
FENDI
[フェンディ]「ピーカブー ソフト」とともに進化をとげる
シルヴィア・フェンディが手掛けた「ピーカブー」をモダンに進化させたこちらは、フロントパネルのやわらかな表情がハンサム女子の心を掴む。調節可能なショルダー付きで、ハンドバッグとしてもショルダーバッグとしても。
バッグ¥748,000[W33×H25.5×D10cm]、ジャケット¥473,000〈予定価格〉、ハイネックニット¥456,500〈予定価格〉、パンツ¥162,800、ピアス¥85,800、パンプス¥149,600(すべてフェンディ/フェンディ ジャパン)
brand #03
LOEWE
[ロエベ]新しい年は「スクイーズ」でさらにセンスよく
なめらかなナパラムスキンで仕立てられ、ドレープしたボディがなんとも美しいシルエット。チェーンの長さを調節すれば、ショルダー、クロスボディ、ハンドキャリーとして使用可能。センスを磨けば理想の女性像に近づける。
バッグ¥566,500〈予定価格〉[W29×H24×D10.5cm]、ジャケット¥475,200〈予定価格〉、タンクトップ¥57,200、デニムパンツ¥127,600〈予定価格〉、シューズ¥147,400〈予定価格〉(すべてロエベ/ロエベ ジャパン クライアントサービス)
brand #04
JIL SANDER
[ジル サンダー]縁起のよさそうな銀座店限定カラー「カンノーロ」
ジル サンダーが世界一の規模となる路面店「ジル サンダー 銀座」を11月末にオープン。そこでしか買えないレアなシルバーラミネートレザーで仕上げた「カンノーロ」は、ワントーンの着こなしにインパクトを添える。
バッグ¥316,800[W29×H11×D10cm]〈銀座店限定〉、バッグに付けたアクセサリー【シルバー】¥72,600、【ゴールド】¥61,600〈ともに銀座店限定〉、ニット¥235,400、スカート¥943,800〈銀座店限定〉、シューズ¥269,500(すべてジル サンダー バイ ルーシー アンド ルーク・メイヤー/ジルサンダージャパン)
brand #05
BALENCIAGA
[バレンシアガ]返ってきた名品「ル・シティ」で日常をクラスアップ
Y2Kの流れに合わせるかのように復活したバッグ「ル・シティ」。かつてケイト・モスやオルセン姉妹など数々のアイコンが愛した名品が、今またホットなバッグ最前線に。ツヤのあるネイビーのドレスにもドラマティックに映える。
バッグ¥323,400[W30×H19×D10cm]〈取り外し可能なストラップ付〉、ドレス¥253,000〈すべて予定価格〉(ともにバレンシアガ/バレンシアガ クライアントサービス)
COVER INTERVIEW
with
MIO IMADA
人として、自分にできることを惜しみたくない。
より丁寧により密度を高めることを大事にしていけたら
最後のバッグ選びでちょうどいいムードをつくる
スプリングのカバー初登場となる俳優の今田美桜さん。可憐で甘い顔立ちに強さの宿るストイックなまなざし―。そのコントラストに否応なく心が掴まれる。まずは、メゾンの最旬バッグとの共演、今田さんのバッグ事情とは。
「〈GUCCI 〉の色鮮やかなレザージャケットに、クラシカルでいて存在感のあるサイズのバッグという組み合わせも好きでしたし、〈ロエベ〉のデニムスタイルに上質なバッグというスタイリングも印象に残っています。普段からデニムが好きなので一番自分の私服のスタイルに近い感覚でもありました。私服では古着もよく着るので、最後に全身のバランスをチェックして、バッグで着こなしを整えることが多いんです。カジュアルなときは大人っぽいバッグを選んで、きれいな服のときはあえてざっくりとした大きいバッグでハズしてみたり。少し前までは、断然小さいバッグ派で、そもそも持ち歩く荷物も少ないんですが、大きいバッグのラフな感じがファッションとしてはすごく可愛いので、今は服装にあわせて両方を行ったり来たり。雰囲気が統一されすぎてしまうのがちょっと苦手で、たとえば大人っぽくしたいけれど、あまりにエレガントすぎると緊張しちゃうんです(笑)。靴とバッグの組み合わせを考えるのが好きで、人から見たらすごく些細かもしれないけれど私の中ではかなり重要。ヒールとカジュアルなバッグ、ぺたんこ靴ならカッチリしたバッグ……というように楽しんでいます」
今田さんがスタメンバッグと聞いて、パッと思い浮かんだのは〈ルメール〉のクロワッサンバッグ。
「今日も持ってきました。見た目以上に荷物が入るので、仕事の日はよく使っています。体にフィットするデザインで、アイコニックなのに不思議とどんなスタイルにもなじむんです。やわらかいブラックのレザーが大人っぽくもありカジュアルでもあって、ついつい手にとってしまいます。台本など荷物が多めの日は、ネットで見つけたヴィンテージの〈ボッテガ・ヴェネタ〉のバッグを愛用中。黒のスエード素材に蝶々のシルエットがデザインされているんですが、蝶々モチーフ好きなので一目惚れしました。一見、控えめな花柄っぽく見えるシックな雰囲気もお気に入りです。〈ザ・ロウ〉の究極にシンプルなミニバッグも愛用していて、ロゴもデザインもミニマルで洗練された雰囲気が好きなんです」
また、バッグを手にする瞬間には特別な意味合いもある。
「たとえば旅先での買い物は、あの場所で買ったんだっていうことが思い出になったりするので、ブランドとかじゃなくても何か記念になるものが欲しいなと思うタイプです。思い出深いといえば、まだ地元・福岡にいた高校生のときに買ったバッグですね。セレクトショップで出会ったバッグに一目惚れした経験があります。ブランドバッグではなかったけれど、当時の私にはちょっと高くて、悩みに悩んで買ったバッグがあります。毎月返す約束をして、母にお金を借りてまで購入したものなので、今はあまり使ってないですけれど思い出として手元に残しています」
不意に、ふふっと笑みをこぼした今田さん。
「バッグのそもそもの役割は荷物を持ち運ぶためのものですから、正直いえば一つあれば十分なのにと思って(笑)。でもやっぱり欲しくなっちゃうし、どうしてこんなにときめくのかなと不思議で。きっとお気に入りのバッグを持っているときの高揚感も含めて、バッグの魅力なんでしょうね」
健やかなカラダをつくるのは、自炊での〝名もなき料理〞
レザーやウールなど重厚感のある素材やテクスチャーで満たされる冬のファッション。今田さんの華奢で軽やかなスタイル、潤いと光をたたえた素肌が一層際立った。
「最近はちょっとサボってしまってますが、運動をするならマシンピラティス、あとはマッサージで滞っている部分を流してもらったりしています。ピラティスは友人の紹介で4年ほど通っていますが、関節や筋肉をどう動かしているかを常に考えながらカラダを動かしているので、すごく集中して取り組めるんです。余計なことを考えなくていいので頭の中もスッキリしますし、縮こまっていたカラダもストレッチされて、心身のストレス発散になります。単にトレーニングするだけではなく、仕事の内容にあわせてカラダづくりをすることも。ドレスを着用するお仕事があれば、立ち姿や脚がキレイに見えるようなメニューを重点的にやったり、臨機応変に取り組めるのも長く続けられる理由」
食べることも、お酒も変わらずに好き。ただ、作品に入っている最中は自然と自炊が増えるそう。
「相変わらず揚げ物も好きですし、好きなものを食べるのが基本です。でも、お弁当が続いたりして栄養に偏りを感じると、自然と野菜が食べたくなったりするので忙しいときほど自炊するようになりました。とはいえ冷蔵庫の中にあるもので作った〝名もなき料理〞ですが、以前よりはキッチンに立つ時間も好きになってきました。今は、少し前にいただいたのがきっかけでセイロばかり使っています。切った野菜やお肉などを入れて、蒸すだけなのにすごくおいしい。オリーブオイルにお塩、ポン酢などシンプルに食べています」
作品や役柄を介して経験や感情を知る楽しさ
「緊張感と安心感。でも安心のほうが断然強いですね」と現場での心境をこう振り返るのは、12月6日に全国公開される『劇場版ドクターX 』。
「シリーズとしては12年間続いている中で、私は途中から参加させてもらったのが2019 年。すでに出来上がっているチームの中に参加していくのは、心臓が飛び出るほどの緊張でしたし今でも覚えています。そこから5年経ち、あのチームに参加するたびに役名の〝正子〞と呼んでいただけるのがすごくうれしい。出演者のみなさんはキャリアも実績もある名だたる先輩たちばかりで、緊張もありますが何よりみなさん温かく受け入れてくださる。和気あいあいとしているので、撮影の合間においしいお店を教えていただいたり、一緒にゲームをしたり。米倉涼子さん、内田有紀さんの女子チームで過ごす時間も大好きでした。シリーズの集大成となる作品ですので寂しさが残りますが、貴重な経験をさせていただけました」
現在公開中の映画『アット・ザ・ベンチ』では、家出の末にホームレスになった姉を演じた今田さん。今までに見たことのない今田さんの豹変ぶりは必見。
「長回しで撮影していたので、最初から最後までエネルギーを途切れさせることなく全力でぶつかっています。私はとある事情で家出をしてホームレスになってしまった姉で、私を連れ戻しにきた妹を森七菜さんが演じています。姉妹ゲンカを繰り広げるんですが、お芝居のはずなのにもう言い合いが止まらなくて、感情が溢れ出した感覚が今でも忘れられません。ロケ先も雨上がりでビシャビシャで、あの臨場感も混ざり合って出来上がった奇跡のような作品です。私自身、妹がいるので、妹に対する気まずさや恥ずかしさが痛いほどわかるし、近すぎる関係だからこその会話がすごく愛おしくて。映画は5つの話で構成されていますが、間違いなく、最も激しいエピソードです」
そして息をつく間もなく、2025年は朝ドラの主演を控える。ただ当の今田さんは、取り巻く環境とは裏腹にとても穏やか。
「とても責任は大きいですけれど、自分自身が無理なく楽しめることが作品にも影響していくのかなと思うんです。長い道のりになりますし、がんばりすぎると息切れしてしまう。そのときどきの自分にできることを精いっぱいやっていくだけ。今までいろんな経験をさせてもらったからこそ、目の前のことをより丁寧にやっていきたい思いが強くなっています。その中で、楽しんだり、おもしろがれたり、充実度をより高めていきたい。私は目標を立てるのが苦手だからこそ、その都度いい選択ができるように、選択の幅のあるような余白のある生き方ができればと思います。仕事でもプライベートでも、上手にバランスをとって、それでいてメリハリのある生き方が理想です」
PROFILE
今田美桜
1997年3月5日生まれ。福岡県出身。近作に、ドラマ『いちばんすきな花』『花咲舞が黙ってない』、映画『東京リベンジャーズ』シリーズ、『わたしの幸せな結婚』など。今後、映画『劇場版ドクターX FINAL』『劇場版 トリリオンゲーム』のほか、2025年4月より連続テレビ小説『あんぱん』で主演を務める。
INFORMATION
『劇場版ドクターX』
2012年から第7シリーズまで放送された、米倉涼子主演のドラマ『ドクターX』の完結編となる劇場版。謎に包まれたフリーランスの天才外科医・大門未知子誕生の秘密が明らかに。12月6日(金)より全国ロードショー。
『アット・ザ・ベンチ』
映像監督・写真家として活躍する奥山由之による自主制作オムニバス。川沿いの芝生の中に佇む一つの小さなベンチを舞台に、人々の何気ない日常を切り取ったオムニバス長編作品。テアトル新宿ほかにて絶賛公開中。
model_MIO IMADA
photographs_KEITA GOTO[W]
styling_AKANE KOIZUMI
hair & make-up_YUKO AIKA[W]
interview_HAZUKI NAGAMINE
※この特集内のサイズ表記は[W=幅、H=高さ、D=マチ]、単位はcm、すべて編集部調べです。
※SPRiNG2025年1月号掲載の記事を再編集したものです
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