SPRiNGエディターズの食指が動いたアレやコレを紹介するこの連載。今月は、ドリス・ヴァン・ノッテンによる最後のレディースとなった2024年秋冬コレクションより、それ一点で“センスのよい人感”の出るミュール&バッグをご紹介します。
This Month's BRAND:
DRIES VAN NOTEN
MULE & BAG
〈ドリス ヴァン ノッテン〉ミュール&バッグドリス・ヴァン・ノッテンが手がける、最後のレディースコレクションの靴&バッグは買い逃すまじ!
ファッションラバーを驚かせるニュースが舞いこんだのは今年3月のこと。2025年春夏メンズコレクションを最後に、ドリス・ヴァン・ノッテンが自身の名を冠したブランドのデザイナーを退任することを発表しました。レディースはといえば、なんとこの秋冬コレクションが最後なのです。
トレンドは移ろいゆくものですから、しばらくたつと、気に入って買ったものでも、シルエットや色柄を少し古臭いと感じてしまうこともあるものですが、〈ドリス ヴァン ノッテン〉のアイテムは時を経ても新鮮。今っぽくもあり、将来的にはクラシックになりうるものばかり。このミュールとバッグもそう。丸みを帯びたトゥが特徴のミュールは、たっぷりとあしらわれたモールが唯一無二!千鳥格子風のドローイングがされたミニバッグも、レジン製のハンドルにより“ドリス感”を堪能できウィッシュリストの筆頭です。ミュールは一見オケージョン用にも思えますが、ロングコートの足元のアクセントにしたり、デニムにアクセサリー感覚で添えたりと、普段ばきとして愛用したいところ。バッグも主張はありつつも、様々なスタイルにしっくりなじみ、“センスのよい人”へと自分を格上げしてくれそうです。
今後もブランドは続きますし、ドリスの意志と技を引き継いだデザインチームが手がける次回のコレクションも楽しみですが、「いつかは……」と思っていた〈ドリス ヴァン ノッテン〉を買う理由には十分ですよね。(エディターK)
ぽってりとしたトゥやカーヴィなヒールラインなど、優美なシルエットを描く“らしさ”の光るミュール。きらめくモールがあしらわれ、ヒロイン級の存在感を発揮する。[ヒール10.5cm]¥140,800、アイコニックな樹脂製のハンドルがデザインされたハンドバッグは、アーティなドローイングがセンスのよさを証明する。ストラップ付きのためショルダーバッグとしても活躍。[高さ19.5×幅14.5×マチ7cm]¥150,700(ともにドリス ヴァン ノッテン)
photograph_TAKASHI EHARA
※SPRiNG2024年12月号掲載の記事を再編集したものです
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
※掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合がありますのでご了承ください