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INTERVIEW

カンヌにも招かれた若き天才

河合優実が
見つめる先

スクリーンや画面で出会うたび一瞬で心惹かれてしまう、私たちの新たなヒロイン・河合優実さん。気になる素顔や主演映画『ナミビアの砂漠』のことなど、彼女の現在地、そしてその視線の先にあるものとは。

Personal

私の魅力は一生懸命で、真剣であること

確かな演技力にミステリアスな眼差し……と挙げれば魅力はつきないが、本人が考える俳優としての魅力とは?

「一生懸命でいたいなと思っているし、監督をはじめいろんな人と映画を作るということに対して真剣でいたいなと思っているので、そういうところですかね。がんばれなかった、一生懸命になれなかったと思ったものが評価されても自分に納得できないし、許せないと思うから、そこは変わらずにいたいですね」

その時々で目が行くアイテム、テイストが変化します

ドラマ『不適切にもほどがある!』では80年代ファッションも着こなしていた河合さん。今の気分はニュートラルな、ユニセックスなアイテムだそう。

「このお仕事をしているからか、その時その時で目が行くものが違うし、いろんなテイストに魅力を感じます。フェミニンなものに惹かれる日もあれば、ユニセックスな装いのほうが心地よいときもあって、今日はちょうど真ん中くらいの気分です」

美容面では自分を好きでいられる最低限のことを心がけています

美容でのこだわりを尋ねると、自分を理解しているからこその実直な答えが。

「肌はそんなに荒れないんですけど、いちばんの敵だと思っているのは紫外線(笑)。自分にルールを課すと続けられなくなっちゃうので、日焼け止めやサプリでの紫外線対策、保湿と自分のことを好きでいられる状態を保つために最低限のことをやっています」

とにかく抜けています(笑)

これまで演じた役柄から、クールでしっかりしたイメージの強い河合さん。かわいらしい、意外な一面があることを教えてくれました。

「「抜けてるよね」とは周りからも言われますし、自分でも思います(笑)。持っていかなきゃいけないものや予定を忘れたり、とにかく抜けていて。でもセリフとかを覚える記憶力はよくて、多分脳の中で覚えることとそうじゃないことのフィルターを勝手にかけているんだと思います。そこはちょっと困った性質です(笑)」

Past & Future

「いつかこうなるとイメージできてたでしょ?」と言われて、なぜかしっくりきたんです

「事務所に入る前に演技の仕事をしたいと相談していた俳優の方に私が出演した映画が続けて公開されたときに「いつかこうなるってイメージできてたでしょ?」と言われたことがあったんです。そのときになぜかしっくりきたんですよね。こういう未来を具体的に想像していたわけじゃないけど、「大丈夫でしょ。きっとうまくいくでしょ」みたいなマインドはずっと持っていて、だから俳優になりたいと思ったときも動き出せたんだと思うんです。今も楽観的で計画性はないんですけど、カンヌに行って「できないことをできるようになろう」という気持ちが久しぶりに湧きました。私も山中監督も若いし英語を喋れなくて、取材する人の言動から「このままではいかんな」と思ったんですよね。そのときに大谷翔平さんの“憧れるのをやめましょう”という言葉を思い出して。「カンヌに呼ばれてラッキー」じゃなくて、世界で映画を作っている人と対等に接することができる言動や教養を身につけるべきだなとすごく思いました」


PROFILE

河合優実

2000年12月19日生まれ、東京都出身。2019年俳優デビュー。2021年から2022年にかけて新人賞を総なめ。ドラマ『不適切にもほどがある!』で注目を集め、劇場アニメ『ルックバック』での声の出演も話題に。


トップス¥46,200、パンツ¥62,700(ともにアキラナカ/ハルミ ショールーム) イヤカフ¥16,500(シュンオオクボ) サンダル¥20,900(イエロ)

model_YUMI KAWAI
photographs_KEITA GOTO[W]
styling_ERI TAKAYAMA
hair & make-up_YUKO AIKA[W]
interview_SONOKO TOKAIRIN

※SPRiNG2024年10月号掲載の記事を再編集したものです
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