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COVER STORY

2024 NOVEMBER COVER ISSUE

鈴木愛理が
見つめる
ニューステージ

歌手、女優、モデル、MC………数々の「バズ」を生み出し、時代を象徴する存在として、今、さらなる注目を集める鈴木愛理さんが今年30歳を迎え、さらに見据えるものとは―。メゾンのニットを身にまとい、新たな女性像を提案する。

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LOUIS VUITTON

[ルイ・ヴィトン]

見惚れるほど端正なニットジャケットとギャザースカートのセットアップ。彼女が持つイノセントな魅力と融合し、新たなモードを訴えかける。

ジャケット¥566,500、中に着たタンクトップ¥141,900、スカート¥511,500、ニット帽¥71,500(すべてルイ・ヴィトン/ルイ・ヴィトン クライアントサービス)
 

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MIU MIU

[ミュウミュウ]

ミニ丈のニットコートに添えるのは、ハッと目を奪われるカラータイツと、たっぷりまとったロンググローブ。飛び出したシャツの片襟など、着こなしのディテールにもセンスがにじむ。

コート¥638,000、中に着たシャツワンピース¥264,000、グローブ¥146,300、タイツ¥114,400、シューズ¥165,000※すべて予定価格(すべてミュウミュウ/ミュウミュウ クライアントサービス)
 

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Ferragamo

[フェラガモ]

堂々と繊細に。彼女と同世代のディレクター、マクシミリアン・デイヴィスが生み出す服は多面的な魅力を内包する。そぎ落とすほどに緻密なシルエットが浮かぶジャケットは、同色のタイツでコンテンポラリーなタッチを加えて。

パンプス¥132,000、ジャケット、タイツ※ともに参考商品(すべてフェラガモ/フェラガモ・ジャパン)
 

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LOEWE

[ロエベ]

レイヤードライクなトロンプルイユのリブ編みの襟や、上品なひだに見惚れる花咲くようなペプラムニット。丁寧なテーラリングのパンツが引き立てる。足元にはキャビアビーズで彩られた花々を添えて。

ニット¥459,800、パンツ¥196,900、パンプス¥327,800※すべて予定価格(すべてロエベ/ロエベジャパン クライアントサービス)
 

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FENDI

[フェンディ]

レイヤードに焦点が当てられた今シーズンのコレクションには、首からつながるストールのようなシュラッグがお目見え。シックなカラーリングにより、ハンサムな女性像を色濃く体現。

シュラッグ¥217,800、シャツ¥179,300、スカート¥200,200、ブーツ¥327,800※シャツ以外すべて予定価格(すべてフェンディ/フェンディ ジャパン)
 


COVER INTERVIEW
with
AIRI SUZUKI

同業者が憧れる究極のアイドル、同性をもときめかせるあざと女子……30歳になった今、女性が憧れる女性のアイコンと化している鈴木愛理さん。「そう言っていただける機会は増えたけれど、『なんで? どんなところが?』と相手の方に取材するんです」と屈託なく笑う姿にこそ、その理由がある気がする。

(CAREER)芸歴22年のキャリア

8歳でデビューし、30歳にしてキャリアは22年。誇るべき経歴を自らの盾にするのではなく、「まだまだひよこです」と軽やかに話す。

「今の私をつくった大きなきっかけは、まずハロー! プロジェクトに入ったこと。自分の基盤となる性格や考え方、社会での生き方、常識を当たり前になるくらい刷り込んでいただいたので、ハロプロでの育て方には感謝しています。そしてもうひとつ、自分に大きな影響を与えたのはソロになり、今のチーフマネージャーと出会ったことです。アイドル時代は組織の中で上手に生きることのプロになるというか、もらったものを自分なりにアウトプットすることがうまくなったけど、ソロになったら自分からやりたいことを発信しなきゃいけなくなって、私はそれをわがままだと思ってしまっていたんですよね。でもチーフマネージャーが『自分の感情を大事にしろ。俺らがいるから大丈夫!』と言ってくれて、私の中で築いてきたハロプロでの15年間の基盤をいい意味で壊してくれて。だから今はたくさんのアンテナを張れているし、アイデアが降りてきたら叶えたい!と思えるようになりました。ありがたいことに音楽以外の活動も増えていて、でも22年のうち15年間はアイドルだったので、ほとんどの現場では新人みたいな気持ちなんです。そういうところで芸歴は知られたくないし、聞かれるまで言いません(笑)。これまでの経験を鼻にかけるのはダサいし、その道にはその道のプロがいるから、自分が知らない世界ではすべての殻を脱いで身をゆだねるのもプロフェッショナルな仕事の仕方かなと思っています」

(FASHION)30歳のファッション観

「ごはんにしか興味がなかった(笑)」10代から“等身大”を大切にしていた20代、30歳はファッションへの愛と探求が止まらない!

「アイドル時代、ブログで日常生活を発信するようになったときに、ファンの方と目線を合わせたいから自分の身の丈に合う年齢になるまでは背伸びをしない、ハイブランドを持たないと決めていたんですよね。でも気づいたらファンの方のほうがいいものを持っていて(笑)、『あ、私も持っていいんだ』と思ってからは、欲しいものに素直になりました。これまで羊毛フェルトのぬいぐるみを首から下げた森ガールを通ったり(笑)、とにかくゴチャゴチャしているのがいい!と思っていた時期もあったけど、最近やっと自分のスタイルが定まってきて。たとえばシンプルなTシャツとデニムを着るときは、足元はスニーカーじゃなくてレザーシューズをはいたり。どこかに女性らしさやフォーマルさを取り入れて、シンプルで品のいいアイテムを無理せず着るという憧れに少しずつ追いつけてきたかなという気がします。いいものに袖を通してみたら素材のよさやこだわりにときめいて『あ、洋服って無限だ』と思っちゃって、今は物欲がもう大変!同時にファストファッションや古着の素晴らしさにも気づいたので、靴やアクセサリー、アウターはいいものを選びつつ、いい塩梅で組み合わせられるようになりたいなと思っているところです。これからももっといろんなものを見て、いろんなものに触ってときめきたい! ファッションへの興味がどんどん広がっていて、今は怖いくらいに楽しいです(笑)」

(PHYSICAL & MENTAL)自分の整え方

これまで一度も仕事を欠席したことがないという脅威のフィジカルとメンタルを持つ彼女。その向き合い方は30歳を機に少しずつ変化している。

「今までは“気力がすべて”と考えていたんです。でも30歳になってそれだけじゃどうにもならないこともあると気づいて、22年間マグロのように泳ぎ続けてきたけど、今は適度に休んだり、睡眠を大切にしたり、自分の体について知ろうと遺伝子検査をしたりして。運動は代謝が落ちないようにすることを心がけていて、でもジムに通うのは向いていないので自分に合うトレーニングを教えてもらって、あとは宅トレでお風呂前にひと汗かくのがルーティンです。メンタル面では何も考えない時間をつくることが自分のリセット法。最近は絵を描くのに没頭するのがいいリフレッシュになっています。そして“人は意外と自分に興味を持ってない”と考えること。自己満足って言葉はマイナスに捉えられがちだけど、メイクやファッションも自分がどうなりたいかも自己満足に着地するものだから、『今日はマックスでがんばれた! ハッピー!』と自分基準で考えられるようになれたらなと思っていますね」

(LOVE)恋愛と結婚の今

現在MCを務める『あざとくて何が悪いの?』では恋愛観を赤裸々に語ったことが話題に。仕事にプライベートに忙しい30歳の恋愛・結婚観とは?

「一緒にがんばってきた℃-uteやBerryz工房のメンバーには結婚してお母さんになっている子もいて、最近だと朝日奈央や百田夏菜子とか同級生が結婚しているんですよ。そういう年齢なんだなと自覚はしつつ、よく会う芸能界の友達からはまだ結婚の“け”の字も聞かないから焦ってはいなくて。その仲間が結婚したりしたら、ドラマで見るような淋しさを感じるかもしれないけど、今は自分の足で生きていくこの感覚がすごく好きなんです。母が専業主婦だったので10代のころは私もそうなりたいと思っていたけど、自分の発信したことがファンの方に届いている感覚があったときに『仕事がなくなったら死ぬな』と気づいて。性格的にステージに立つことが向いているというか、無理をしていないので、自分の持っているパワーを人に届けたいという感覚がある限りは、どんな形でも仕事はしたいです。ただいつか親に孫の顔を見せたいのでその夢も諦めずに、自分の感覚に素直に進んでいきます」


PROFILE

鈴木愛理

1994年4月12日生まれ、千葉県出身。2002年に「ハロー!プロジェクトキッズオーディション」に合格し、2005年℃-uteのメンバーに。2017年のグループ解散後にソロアーティストとして活動をスタートし、ドラマ『ANIMALS-アニマルズ-』『推しが上司になりまして』などで主演を務め、2023年には『あざとくて何が悪いの?』のMCに抜擢。現在『鈴木愛理 LIVE PARTY #NLNL EX ~未完ガラクタカプセル~』が開催中。

Instagram @airisuzuki_official_uf
X @airimania
YouTube youtube.com/c/airisuzukich
HP airisuzuki-officialweb.com


model_AIRI SUZUKI
photographs_KEITA GOTO[W]
styling_YUUKA MARUYAMA[makiura office]
hair_HORI[Be Natural]
make-up_SHINO ARIIZUMI[TRON]
cover interview_SONOKO TOKAIRIN

※SPRiNG2024年11月号掲載の記事を再編集したものです
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